2017年6月30日金曜日

飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第6話「サインに夢中!」

第6話「サインに夢中!」


 ニコポップレモンのグラビア撮影の仕事に来たいちごと蘭。初めての撮影に、仕事も忘れてはしゃぎっぱなしのいちご。
 「星宮、プリクラ撮ってんじゃねーんだぞ」
 美しき刃だけに、ドスを効かせた声で叱りつける紫吹蘭であった。

 そんな二人の仲睦まじいオフショットが雑誌の読者プレゼントになる。アイドルのブロマイド写真といえば、手書きのサインがお約束。さすがに慣れた手つきでサインを済ませる蘭。サインペンを手渡され、いちごがふと気づく。

 「どうしよう!私、サイン持ってない!」

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2017年6月29日木曜日

飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第5話「ラン!ランウェイ!」

 ついに来たぞ。紫吹蘭の本格参戦だ。お前ら覚悟はいいか。刃傷沙汰だからな。



飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第4話「Oh!My!Fan!」

 「Listen!ハニー達!カメラ目線はアイドルの初歩の初歩!動くカメラに自慢のポーズをキメてやれ!」
 ジョニー先生がいつものジャージ姿で、センテンスごとにポーズをキメながら生徒に激を飛ばす。
 動くカメラは、スターライト学園の特訓備品の一つだ。三輪の台座から二つの関節を持つアームで繋がれたカメラが、プログラム制御され縦横高低自在に動き回る。標準的な指導要領としては4台が用いられ、それぞれが順々に撮影ポジションに着くと自動的にシャッターが切られる。このカメラはアイドルの準備を待たない。アイドルがカメラのタイミングに自分の準備を合わせるのだ。さらに実力が向上すると、台数を増やすか、複数台が同時にシャッターを切るようになる。カメラ目線とポージングをマスターしたならば、次はより素早いポージングや、隙のない横顔をマスターする必要がある。
 この特訓にも食らいついてゆくあおい、これまた翻弄される一方のいちご。
 「微笑むのはカメラに向かってじゃない!カメラの向こう側にだ!」
 「む、向こう側……?」
 ジョニー先生の激も、まだまだいちごにはしっくりこない。


  アイカツは毎日の特訓の積み重ねだ。オーディションを勝ち抜くには、それ相応の実力を身に着けなければならない。それは漫然と授業を受けているだけで得られるようなものではない。衣装のセンスと同様に、実力もまたセルフプロデュースなのだ。

 あおいと二人一組で、たこ焼き屋のキャンペーンキャラクターオーディションを受けることにしたいちごは、足腰の錬成のために学外での朝ランニングを始めた。前回のライブオーディション(第2話:臨時マネージャー)であおいと同時にステージに上がりながらも、ダンス中に転倒したいちごは合格できなかった。二人一組となれば、あおいの足をひっぱるわけにはいかない。
 「アイ、カツ、アイ、カツ……」歩調は自分で取る。
 2キロ走り、4キロ走り。だんだん息が上がってきた。一人で歩調を取っているから、呼吸のリズムを取るのが難しい。なんだか脚も痛いし、苦しいし、それになにより……だんだん、寂しくなってきた。


2017年6月27日火曜日

飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第3話「あなたをもっと知りたくて」

 トップアイドル・神崎美月の一日マネージャーになる資格を得た霧矢あおいは、その当日の前の晩に、神崎美月について改めて予習・復習をしていた。

 神崎美月は小学4年生のときに、小学生向けファッション誌のモデルとしてデビューしたが、それからすぐ、一年間活動を休止した。そして中学生になると同時にスターライト学園に入学し、歌もダンスも完璧なアイドルとして再登場、そのまま一気にアイドル界のトップに君臨した。
 また、美月はスターライト学園(中等部)の首席・“スターライトクイーン”の称号も持つ。スターライトクイーンには学園内に一般寮とは別の専用の寮が用意され、美月もそこで暮らしている。
 今一つ神崎美月のことを知らなかった星宮いちごはただただ、あおいの知識と、神崎美月の天才ぶりに感嘆する。

2017年6月26日月曜日

飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第2話「アイドルがいっぱい!」

 念願果たしてスターライト学園の編入試験に合格した星宮いちごと霧矢あおい。スターライトは全寮制なので、二人とも家を出て相部屋の寮生活となる。

 「この門を越えたら、私たちのアイカツが本当に始まる」
 正門を見上げながら、そう自分たちを鼓舞する霧矢あおい。しかしその直後、あのアイドルやこのアイドルが敷地内を歩き回っているのを生で見て、アイドルオタク博士のあおいは大興奮。まだまだキモオタいちファンの感覚が抜けきらないあおいであった。
 

飽きたら終わりだ!アイカツ!感想。第1話「私がアイドルになっても?」



 弁当屋の娘として育ち、毎日学校と店の手伝いで忙しくしていても、私たちのような中学生の有り余る気力と体力と時間を使い果たすことはできなかった。

 ある日、幼なじみで親友の霧矢あおいが、神崎美月というアイドルのライブに誘ってくれた。出所は訊かなかった。あおいが差し出した2枚のチケットを見たとき、私はふと、深夜に金券ショップに忍び込み、真っ暗闇の中で金券を盗み出した時のことを思い出した。外に出て月明かりの下で確認したら、私が掴み取ったのはビール券だった。
 「このライブ、20歳未満でも入れる?」
 もちろん大丈夫だった。
 でも私の弟、星宮らいちは神崎美月のファンだったし、あおいのこともとても慕っていたので、私はそのチケットをあおいとらいちに使ってもらうことにした。

 当日。そのライブ会場はとても混雑していたし、ダフ屋が売り歩くチケットは私が買えるような値段ではなかった。入り口ではもぎりの係員が猛烈な速度で観客をさばいていた。私は会場の周りをしばらくうろうろして、なにか入れる方法がないか探した。
 裏手に搬入業者用の通用口とおぼしきドアがあり、その周りは上端に有刺鉄線が配されたフェンスで囲われ、さらにそのフェンスは南京錠で施錠されていた。私は左右をちょっと見まわして、誰もいないことを確認すると、ポケットから小さなスパナを二本取り出して、両方の先端部を南京錠のフックに差し込み、テコの要領で力を込めた。簡単に開いた。

 会場内に入れれば観覧できるかと思っていたが、意外にも観覧席は立ち見エリアまでも明確に区分けされていて、その振り分けの際にも係員が客のチケットを確認していた。チケットを持たない私は通用口の方に引き返した。コンクリート打ちっぱなしの廊下を歩きながら、会場の天井付近のキャットウォークにつながる道を探し、数分してようやく見つけた。背負っているリュックを引っかけないように注意しながらはしごを登り、照明が設置された骨組みに座り込んだ。
 はるか眼下では、信じられないくらいの人数がひしめきあいながら、みんなが神崎美月のライブを心待ちにしている。あの中にはあおいもらいちもいる。私はこんな場所から見ているが、周りに人がいないのは快適だった。
  持ってきたお弁当を食べながらライブの始まりを待つ。持ってきた紅茶を照明の熱で温め直すこともできた。一番の特等席がこんなところにあるとは誰も思っていないだろう。
 
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